アトリエの独り言
ドラマ全体のトーンを統一させるため、照明まで暗く統一されています。
暗い演出に緻密な脚本も加わり、圧倒的な緊迫感が没入度を高めると話題に。
逆に気楽にドラマを楽しみたい人にとっては、精神的に疲れるので向かない作品。
MBCドラマとしては比較的高視聴率だったのですが、大衆性には欠けると言えます。
実際、日本の口コミを見ても厳しい声が目立ちますからね。
しかも、イケメン俳優目当てで見た人が評価を落としているわけではなく、純粋に作品が気になって見た人が厳しい口コミを書いているのでしょうし・・・。
おすすめはしにくいところがあるドラマなのですが、重厚なドラマが好きな人は見てみるのも良いドラマですね。
最愛の娘が殺人犯かもしれないという残酷な疑念
24年にMBCで放送された韓国ドラマの「こんなに親密な裏切り者」です。
主演にハン・ソッキュ、チェ・ウォンビン、ハン・イェリ、ノ・ジェウォンら。
韓国最高のプロファイラーである父親が、殺人事件を捜査する中で自分の娘が事件に関わっているという衝撃的な事実に直面し、葛藤する姿を描いた心理スリラーです。
こんなに親密な裏切り者の視聴率推移
初回は5.6%という視聴率でスタートした「こんなに親密な裏切り者」です。
2話の4.7%というのが自己最低視聴率になりますね。
その後も5~6%台の推移ですが、最終回10話では反発を見せ9.6%。
自己最高視聴率で有終の美を飾りました。
プロ野球中継の影響で、1度放送休止があったのが残念なところ。
結果、最終回10話が金曜日の放送となってしまいました。
金土の2夜連続放送で最終回を迎えていれば、もっと視聴率が上がっていたかもしれませんね。
※数字はニールセンコリア調べ
こんなに親密な裏切り者の韓国での評価
今作は犯罪、スリラー、ミステリー、サスペンス、家族、社会告発などのジャンル。
単なるサスペンスの枠を超え、演出と脚本が緻密に絡み合うウェルメイドな仕上がりは、韓国内でも「映画のような重厚感」と熱烈な支持を集めました。
大物俳優ハン・ソッキュと新星チェ・ウォンビンの心理戦が見どころになりますね。
ハン・ソッキュは言うまでもないのですが、無名に近いチェ・ウォンビンも素晴らしい演技を見せて高評価です。
ストーリーの方も単なる犯人捜しだけでなく「なぜ信じられなかったのか」という人間の深層心理を深く掘り下げる展開。
ここにスリラーとしての知的な面白さもあり、緻密な脚本と評価されるところ。
ながら見を許さない緊張感と演出のトレードオフ
しかし、良い評価ばりではありません。
緊張感のあるストーリーは、見ていて疲れるという声があります。
そもそも夜間や薄暗い照明のシーンばかりなので、単純に見にくいという声も。(制作陣が意図的に暗くしている)
「ながら見」を許さないほどの緊張感が続くため、視聴にはかなりのエネルギーを要します。
リラックスして楽しみたい夜には、正直おすすめできない作品と言えるかもしれません。
ハン・ソッキュが髭の長さまで計算した執念の役作り
今作はハン・ソッキュの異常なまでのディテールのこだわりが話題になりました。
精神的に追い詰められた父親の心理状態を表すために、髭の剃らない日を決め、髭の伸び具合まで計算して撮影に挑んだとされます。
髭の質感や白髪の交じり具合まで計算して役作りに込めていたというのだから驚きです。
娘役のチェ・ウォンビンもハン・ソッキュに一歩も引かない演技で、キャラクターに説得力を持たせました。
そこにミステリードラマとしての緻密な脚本。
最後まで「本当にこの子が犯人なのかもしれない」と思わせるものになったようです。
作品性の高さは評価される一方で、=面白いかと言えば、必ずしもそうではないでしょう。
見る人を選ぶドラマなので、倍速視聴でササっと見る人には合わないドラマでしょうね。
脚本公募から生まれるクオリティと実力主義の層の厚さ
ちなみに脚本のハン・アヨン作家はMBCの脚本公募で大賞を受賞した新人作家です。
新人作家がハン・ソッキュという韓国を代表する大物俳優が主演を務めるドラマの脚本を書いていて、しかも高評価を得ている。
こうして高い実力を持った作家やプロデューサーがどんどん出てくるから、韓国ドラマはクオリティが高くなる。
いつまでも同じ監督&脚本家が制作を担当している日本のドラマ界はお先真っ暗ですね・・・。