時が止まった18年間の地獄
「ザ・グローリー」でムン・ドンウンの復讐劇が進む中、静かに残酷な時間を過ごし続けていたのがキム・ギョンランです。
アン・ソヨが演じたギョンランは、いじめ加害者たちの側近として働き続けるという、異常なまでの精神的拘束の中に身を置いていました。
キャスティングに隠された「戦慄の演出」も話題になったキャラクターですね。
※ネタバレ表現あり
加害者の影で呼吸を止めて生きる日常
ギョンランといえば18年もの間、自分を壊した人間たちのすぐ側で働き続けていたという悲しい事実があります。
ジェジュンが経営するシエスタの従業員であり、ヨンジンのスタイリストも務めるという、逃げ場のない環境。
さらに同僚のミョンオからは日常的に性暴力を受けていたという描写もあり、彼女の人生はボロボロになっています。
最終的にギョンランはミョンオを殺すことになりました。
単なる殺意ではなく、積み重なったセクハラのトラウマが爆発した瞬間の生存本能に近い反撃であったと感じさせますね。
同一人物と見紛うほどの驚異的なシンクロ率
ところで、ギョンランといえば高校時代を演じたイ・ソヨンと成人後を演じたアン・ソヨのルックスがあまりにも似ていて話題になりました。
ザ・グローリーは高校時代のキャスティングが良く、サラやヘジョンなども「面影がある」というレベルで似ていました。
しかし、ギョンランに関しては似ているというより、アン・ソヨがそのまま演じているのではないかというレベルで似ています。
実際に同一人物だと思っていた視聴者も多いでしょう。
当時韓国のSNSやオンラインコミュニティでも「ドッペルゲンガー級」と盛り上がっていました。
外見の対比が突きつける加害者と被害者の埋められない差
このあまりにも似ていたキャスティングも、重要な演出ではないかという考察もあります。
いじめ加害者が華やかに着飾り、きれいになっていく中、ギョンランだけは当時のまま時が止まっている。
彼女がいじめから抜け出せず、いまも回想シーンにいた廊下に立ち尽くしているという解釈です。
ドンウン(ソン・ヘギョ)も美人とはいえ「加害者と同級生に見えない」という批判があります。
こちらも復讐だけを考えて生きてきた結果、加害者グループに比べると老けてしまったという解釈ができるキャスティグです。
※実際に制作陣が「復讐のために自分をケアする時間を捨てた女性である」と発表しています
アトリエの独り言
ギョンランに関してはいつまでも加害者側で人生を送っていることに対して「もどかしい」という批判があります。
高校を卒業してしまえば環境もがらりと変わり、加害者とは離れ離れの生活が送れそうなものですからね。
それができないほど、精神が崩壊していたということなのかもしれません。
ドンウンが復讐を執行した結果、ギョンランも加害者と離れた人生を送ることができるようになります。
しかし、18年間も時が止まった彼女が新しい人生を歩めるのかは疑問の残るところですね。
殺人のトラウマだってあるでしょうし・・・。