傷跡さえも美しさに変えた復讐者
地獄のような高校時代を生き抜き、人生のすべてを賭けて復讐を成し遂げたムン・ドンウン。
「ザ・グローリー」でソン・ヘギョが演じたヒロインは、これまでの彼女のイメージを覆すほどの執念と虚無感を感じさせるキャラでした。
一方で、視聴者の間ではキャスティングを巡る論争も起きていますね。
同級生との年齢差が物語る過酷な人生の対比
見ていて気になったのは、ドンウンと加害者グループを演じるキャストの実年齢の差です。
作中の設定では36歳の同級生ですが、ソン・ヘギョは実年齢で加害者役の俳優たちよりも年上になります。
特にソン・ミョンオ役のキム・ゴヌとは11歳もの開きがあり、一部ではミスキャスティングではないかという厳しい声もありました。
しかし、その年齢差こそがドンウンが歩んできた「苦難の重み」を象徴しているという点です。
贅沢な暮らしを送り、美容にお金をかけられるパク・ヨンジンたちに対し、復讐のために食事も睡眠も削ってきたドンウン。
彼女が加害者より少し老けて見えることは、物語のリアリティを補完する重要な要素になっていたのではないでしょうか。
とはいえ、ソン・ヘギョと比べて役者としてのキャリアが違い過ぎるため違和感が出たのは事実。
いじめ被害者の方が強そうな雰囲気が出ちゃいましたね。
ソン・ヘギョの圧倒的なオーラが加害者を威圧していました。
手入れをしないからこそ際立つ天然の美しさ
老けて見える点が指摘されてしまったドンウンですが、その美貌は話題になりました。
作中で加害者たちからも「美人」だと認められています。
チョン・ジェジュンやソン・ミョンオが彼女の容姿に言及し、宿敵のヨンジンでさえも彼女の美しさを意識するシーンがありました。
ドンウン自身は復讐に夢中で、美容に気を使う余裕など全くなかったはずです。
栄養バランスの悪いキンパばかりを食べ、肌の手入れも疎かにしていた彼女。
それでもハ・ドヨンやチュ・ヨジョンが初対面で目を奪われたのは、彼女が持つ圧倒的な素材の良さ、いわゆる「天然の美」であったからでしょう。
「救い」か「ノイズ」か、チュ・ヨジョンとの決定的な乖離
加害者5人組と同級生に見えない点は、理解できる部分があります。
個人的に問題だと思うのはチュ・ヨジョンを演じたイ・ドヒョンとの年齢差です。
キャラ年齢は2歳年下(学年で言えば1つ下)に過ぎないのですが、実年齢でいえば10歳以上離れています。
また大女優のソン・ヘギョと違い、当時のイ・ドヒョンは勢いのある若手というポジション。
ドンウンと同じように復讐のために生きていたキャラなのに、童顔で若々しい点もミスキャスティングと思わされる。
なによりもロマンスでのケミを感じず、ストーリーとしても復讐劇の緊張感の中で浮いてしまいました。
アトリエの独り言
悪役のイム・ジヨンやパク・ソンフンは人気も出て出世作と言えるドラマになっています。
ソン・ヘギョだってロマンスドラマばかり出演して女優としての評価を落としていた中、今作での好演で女優としての評価を上げました。
ですが、イ・ドヒョンについてはその手の好評を聞かないですからね。
彼自身に問題があるわけではないと思いますが、とにかくキャストに合いませんでした。
ちなみにソン・ヘギョは疲れ切った肌を表現するために、あえて撮影前に過酷な食事制限を行い、肌のコンディションを落としていたそうです。
※3日間、水分補給もほどほどに、コンニャク米を食べ続けて体を絞った
照明も老けて見えるようなものを使い、メイクも最小限にしています。
美貌が武器だった女優が、その美貌を落としてまで役作りをしたプロ意識の高さに脱帽ですね。