秘密を抱えた女たちの壮絶な戦い
23年にKBSで放送された韓国ドラマの「裏切りの花束をあなたに」です。
主演にチェ・ユニョン、イ・チェヨン、イ・ソンホ、ハン・ギウンら。
原題は「秘密の女」ですが、制作陣の前作「秘密の男」の流れを汲む復讐劇として注目を集めました。(タイトルもそっくりで、わかりにくい)
失明し、さらには「閉じ込め症候群」に陥った女性が、自分を裏切った者たちに復讐するために立ち上がるストーリー。
裏切りの花束をあなたにの視聴率推移
初回は10.4%という視聴率でスタートした「裏切りの花束をあなたに」です。
102話で記録した7.5%が自己最低視聴率となりますが、これは女子サッカーワールドカップの影響で放送時間が変更された影響。
それ以外では2話の8.7%が最低視聴率になります。
中盤以降も大きな伸びは見られず、視聴率は10%台前半で推移。
100話で自己最高の13.0%を記録し、最終回103話は12.1%で終了しています。
全話平均視聴率は10.8%となり、同枠のドラマとしては歴代最低の視聴率という残念な結果になっております。
ちなみに秘密の男は最高視聴率21.3%で、全話平均視聴率16.3%です。
※数字はニールセンコリア調べ
裏切りの花束をあなたにの韓国での評価
今作は復讐、犯罪などのマクチャンドラマで、ダークファンタジージャンルになります。
連続ドラマとしては珍しく、魂が入れ替わるというSF・ファンタジー要素を取り入れた点が挑戦的です。
しかし現地メディアの反応を見ると、その挑戦が成功したとは言い難いですね。(視聴率も低かったことですし)
そもそも魂の入れ替わりというファンタジーが、どこに感情移入していいのかわかりにくく、復讐ジャンルに合わなかった可能性もあり。
障害設定が悪用された?視聴者が感じた過度なストレス
序盤から不倫や過度な悪行など、いつものマクチャン展開に終始したことで好き嫌いが分かれました。
また、障がい者への比喩表現や性暴力描写が含まれていた点についても批判が多い。
放送されたKBSは公共放送(日本でいうNHK)なので、不適切だという意見が余計に多くなっております。
「裏切りの花束をあなたに」はヒロインが視覚障害に加えて、閉じ込め症候群という非常に重たい障害を抱えた設定になります。
その設定を利用した不倫や暴言などのシーンが、過度にストレスを与えると批判される。
このことが視聴率の低迷にも表れていますね。
前作の焼き直し感。悪役の独壇場と急ぎすぎた結末
ストーリー展開が脚本家イ・ジョンデの前作「秘密の男」と酷似していた点も低評価の理由の1つ。
悪役ばかりが活躍し、主人公側が苦しむ時間が長すぎるのもマイナス要素ですね。
最終回の結末もマクチャンドラマにありがち、急展開で終わったところも残念。
さらに、障害を復讐の道具にしたところも、論理的なハードルな高さを感じます。
勧善懲悪が求められるドラマ枠において、悪役が勝ち続ける展開が長ったのはよくなかった。
監督のシン・チャンソクも「秘密の男」の次に「紳士とお嬢さん」というヒット作を手掛けただけに、失望も大きなもになりました。
ジャンルの枠を超えた挑戦と引き継がれた課題
「裏切りの花束をあなたに」の注目ポイントは、霊魂入れ替えというファンタジー要素が復讐劇にどう絡むかというところです。
これまでの復讐ジャンルにはなかった新鮮な設定でしたが、その設定を活かしきれずにいつものマクチャンになってしまった印象を受けるドラマですね。
前作「秘密の男」の成功をなぞろうとした結果、マンネリの印象を与える結果になったのかも。
主演のチェ・ユニョンやイ・チェヨンらの演技は好評ですが、ストーリーの整合性や論理的な配慮には欠けると批判が目立ったのは残念でしたね。
裏切りの花束をあなたにのOSTまとめ
ハ・ドンヨン「운명 같은 사랑」
リュ・ウォンジョン「잃어버린 우산」
crockyO「사랑의 시작은 그 한 장면에서」
or&「여전히 난 그대죠」
チュ・ソルオク「오늘도 그려본다」
ペ・ドファン「사랑이 필요해」
アトリエの独り言
制作陣の前作「秘密の男」が人気のドラマだったので、今作への期待値が高すぎた面もあるかもしれません。
ファンタジー要素を復讐に組み込んだ設定は良かったのですが、100話を超える連続ドラマでストーリーを組み立てるのは難しかった面はあると思う。
結局のところ、視聴者がマクチャンドラマに求めるのは、テンポが良くすっきりとする復讐ですからね。
そのために悪役の暴走は必要なのですが、今作ではその時間が長すぎた。
しかもヒロインの重度の障害設定もあり、視聴者も嫌になってしまったのが正直なところでしょう。
当時の同枠ドラマで最低視聴率を記録したという結果が示す通りなので、おすすめはしにくいところですね。
秘密の男が好きならば、見てみるのも悪くはないのかもしれませんが、韓国で低評価を受けたというのは理解して見てほしいところ。