財閥家の末息子で・チェチャンジェが見せた意外な有能さ
大ヒットドラマ「財閥家の末息子」で、傲慢なスニャン一族の中で唯一と言っていいほど視聴者から親しまれ、高い人気を集めたのがチェ・チャンジェです。
キム・ドヒョンが演じたこのキャラクターは、妻の尻に敷かれる婿養子としてコミカルな癒やしを見せてくれました。
しかしストーリーが進むにつれて、彼が単なるギャグキャラにとどまらない、非常に優秀で賢い政治家へと上り詰めていく姿は大きな見どころとなりました。
妻の尻に敷かれたコメディ担当からソウル市長への華麗なる転身
チェ・チャンジェは、スニャングループのひとり娘であるチン・ファヨンと結婚した婿養子です。
一族の中では「スニャンのサービスマン」や「婿養子」として露骨に見下されており、妻のチン・ファヨンにも頭が上がらない情けない姿が印象的でしたね。
特に、義父であるチン・ヤンチョル会長の前に出るとビビり散らして冷や汗をかくシーンは印象的で、演じたキム・ドヒョン自身もイ・ソンミンの放つ威圧感が本当に怖かったと振り返るほど臨場感にあふれていました。
※「イ・ソンミンが本当に怖かった」はバラエティ番組「知ってるお兄さん」でコメントして話題になった
改めて動画を見ると、確かに本当に怖そうです。
エリート検事の真価と法務部長官へと上り詰めた政治手腕
しかし、彼の魅力はただ気弱なだけで終わらないところにあります。
元々は検察の要職を務めていたエリートであり、主人公チン・ドジュンのサポートを得てソウル市長選挙に出馬してからは、その隠された政治手腕を発揮していきました。
スニャングループの圧力に屈することなく自身の政治生命を切り拓き、最終的には法務部長官の座にまで上り詰めています。
過去のパートで見せた気弱なギャグキャラから、現代パートで見せた貫禄のある大物の雰囲気への変化は、彼の確かな実力を証明する見事な見せ場でした。
相手を尊重する礼儀正しさと夫婦の絶妙なケミストリー
スニャン家の人々が総じて傲慢で下々の人間を見下す中で、チェ・チャンジェが見せた誠実な人柄に、私を含め多くの視聴者が惹きつけられました。
彼は年下の甥であるドジュンに対しても、決して見下すことなく1人の人間として丁寧に挨拶を交わし、対等なビジネスパートナーとして接していました。
自分を助けてくれたドジュンとの利害関係をしっかりと見極め、プライドを捨てて手を組んだことこそが、他の叔父たちには真似できない彼最大の生存戦略でした。
また、妻であるチン・ファヨンを演じたキム・シンロクとの夫婦の掛け合いも、今作における最高のケミとして人気ですね。
ペディキュアを塗ってあげたり、妻のワガママに振り回されながらもどこか愛おしそうに接する姿は、血で血を洗う権力闘争が続く劇中で貴重な夫婦愛を感じさせてくれました。
権力や財産目当てでドロドロに争う他の親族たちとは異なり、なんだかんだ互いを思いやりながら生き残っていく2人の絆は、見ていて実に微笑ましいものでした。
政治家としての自立とチン・ドジュンのコマに過ぎなかった惜しい点
これほど魅力的だったチェ・チャンジェですが、個人的には彼の結末に関して少し惜しさを感じた部分もあります。
ソウル市長に当選した当初、彼はスニャングループの陰から脱却し、ひとりの独立した政治家として大成しようという野心を覗かせていました。
しかし、ストーリーの構造上、彼が政治家として成功できたのはあくまでもドジュンが裏で引いたレールや資金援助があったからに過ぎません。
正直なところ、彼自身が自らの政治力でスニャンを叩き潰したかと言えば疑問が残ります。
どこまで行ってもドジュンのチェス盤の上で動かされていたコマに過ぎなかった点は、チェ・チャンジェというキャラのポテンシャルが高かっただけに少し惜しい部分でした。
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アトリエの独り言
チェ・チャンジェというキャラクターは、殺伐としたスニャン家という泥沼の中で、視聴者が唯一安心して応援できる存在でした。
キム・ドヒョンの情けなくも憎めない愛嬌たっぷりの演技と、キム・シンロクの見事なリアクションが噛み合って、画面に2人が映るたびに思わず笑わされてしまいましたね。
だからこそ、彼がソウル市長や法務部長官という絶大な権力を手に入れたあと、もっと自身の正義感や政治力を発揮して、チン・ドジュンの助けに頼るだけでなく、彼を驚かせるような単独のビッグプレーを見せてほしかったという気持ちもあります。
それでも、チン・ヤンチョル会長の恐ろしい圧迫に耐え抜き、スニャン一族の冷遇を跳ね返して生き残った彼の要領の良さと人間味は、間違いなくこのドラマを彩ったキャラクターでした。





